「・・・、左手の指輪・・・外してくれ」
「え・・・珪・・くん・・」
「俺が信じられないんだろ?
俺がおまえに贈った指輪・・・外してくれよ」
「待って!ごめんなさい・・・
怒らないで、そんなつもりじゃないの」
「別に・・・おまえが謝る事じゃない
それに勘違いするな・・・俺の気持ちをきちんと伝えたいだけだから」
「だって・・・指輪返せって・・・そんなのイヤ、そんなこと言わないで」
「馬鹿だな・・・おまえは
誰も返せとは言ってないだろ?ちょっと外して貸してくれ」
「え・・・、貸すだけ?」
「ああ・・・ちょっと貸してくれればいい・・・」
は・・・ほんの少し戸惑いながらも・・・左手薬指の指輪を外した
俺は受け取った指輪を手に・・・の頭をポンポンと叩いた
「ちょっと待ってろ・・・」
「・・・うん」
俺はデスクの横にある・・・作業台に向かった
作業台のスタンドをつけて、ペンドリルの先端に一番細いアタッチメントを取り付けた
ペンドリルは・・・アクセサリに模様をつけるときに使うもので
通常・・・俺は・・・
デザインの細部を研磨してゆく為に使っている
でも・・・今日は
「水が無いと枯れてしまう」
そう言ったの指輪に・・・
俺の「気持ち」を掘り込むことにした
は・・・俺の肩越しに・・・
俺の手元にある自分の指輪を見つめている
心配そうに・・・息を飲んでいる様子がわかった
「珪くん・・・私の指輪・・・」
「ん・・・これから、文字を掘り込むから」
「文字・・?」
「ああ・・・俺の気持ちを・・おまえがずっと信じられるように」
俺の手元で・・・ドリルは高い金属音をさせて
の指輪に・・・俺の文字を刻み込んでゆく
6文字の愛の言葉を・・・俺はに伝えよう
「・・・できた」
柔らかななめし皮の布で・・指輪を磨く
指輪は・・・3年前よりずっと・・・温かい光を放った
「・・・手、出して」
「うん」
差し出された左の手のひらの上に・・・俺は指輪を置いた
は指輪をしげしげと眺めると・・・刻まれた文字を読み上げた
「LOVE FE・・・・」
「ん・・・俺の気持ち」
「珪くん・・・ありがとう・・・嬉しい」
「俺の気持ち解かってくれたなら・・・嫌いとか言うなよ?」
「だって・・・珪くん私のほう見てくれないって思ったら、ちょっと拗ねただけなの」
「ん・・・解かってる・・・ごめんな」
「本当に・・・嬉しい・・・珪くんの本当の気持ち聞けて」
「そう・・・そこに掘り込んだみたいに・・・俺の愛は・・・」
「・・・珪くんの・・愛は・・・FE『鉄』・・・」
「え?鉄・・」
にっこり笑うと・・・は俺の腕の中に飛び込んできて
愛しそうに・・・俺の胸に顔をうずめた
「うん、珪くんの愛は『鉄』みたいに固いって意味でしょ
ありがと・・・私の愛も『鉄』だよ・・うん、とっても固いの」
「・・・ぷっ」
「何で笑うの?私も珪くんのこと、大好きだもん!」
「ん・・・俺も本当におまえが好きだよ」
「ありがと、珪くん!」
俺は嬉しそうに満面の笑みを浮かべるの手から・・・指輪を受け取って
ひざまずいて・・・左の手をとった
そして・・・手の甲にキスをして
その薬指に・・・もう一度指輪をはめた
「・・・愛してる」
「ん・・・私も・・・愛してる」
は俺の頬にキスをくれた
俺は・・・の照れくさそうな頬を引き寄せて
ゆっくりと唇を重ねた
・・・・愛してるよ
おまえの笑顔と・・・おまえの優しさと
おまえのドジなところと・・・おまえの勘違い
全部・・・全部・・・ひっくるめて
それが・・・俺の愛しい・・
LOVE ForEver
俺は・・永遠に・・・おまえを愛している
END
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